短歌

初めて山下静雨先生の書くところを
見た時のことはつい昨日のような
鮮明な感動です。

ペンは軽く持っているのに
紙の上で「ガリガリ、シャッ」と
音がするのです。
先生の手は大きく厚く、その手から
魔法のような美しい線が
醸し出されるのです。
先生の斜め後ろにまわって瞬きも
惜しいように見ていた
自分がいました。

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